9.本のし

本のしでは薄く均一なな厚さの生地を作る。

 

 

9-1

生地に打ち粉を軽くふり、めん棒を手前に置く。生地の端をめん棒にかぶせ、巻きつける。次いで巻きのしを4〜5回繰り返す。

 

めん棒を転がす手は"猫手"状にする。手のひらを広げたままだと、力の加わり方にバラツキが出て、生地の厚さにむらが生じる。
生地の真ん中だけをのさない。のすと形がゆがむ。
形がいびつになっても、めん棒を斜めに使わない。初心者はかえって厚さにむらを出してしまう。

 

9-2

生地をめん棒に巻きつけたまま半回転(180度)させる。

 

9-3

生地を開いたら、めん棒を真ん中に置き、中央から向うの部分を集中的にのしていく。

 

9-4

再び手前の生地をめん棒に巻きつkて半回転(180度)させ、中央から向うの、残り半分をのすという動作を繰り返す。

 
 

そば教室で生徒の何人かに聞いたところ、家ではめん棒の代わりに鉄パイプで打っているという人や、カーテン用の丸棒が便利でいいという人もいた。鉄パイプでは、さぞや体力が消耗するだろうと同情したくなったが、どんな味のそばができ上がるのか、いっぺん食べてみたい気もする。

めん棒は狂わないというのが第一条件となる。鉄パイプは狂いが少ないかもしれないが、第二条件の「軽くて弾力性がある」に該当しない。江戸においては主にヒノキの柾目が使われ、長めの巻き棒2本に短めののし棒1本を組み合わせた「江戸流」が完成した。めん棒の材質はヒノキが最良とされているが、ほかにカシやホオ、カリン、カエデ、アカマツ、イチイ、コクタンなどがある。

めん棒は通常、長さが90〜102cm、太さが直径3cmくらいのものが使われるが、地方に行くと江戸流とは別の発展を遂げためん棒がいっぱいある。「裁ちそば」で知られる南会津地方では、長さ60cm、直径7cmの会津桐が使われ、木曽地方には長さ122cm、中央部の太さが3.5cm、両端が2cmとすぼまった形のめん棒もある。

めん棒は細いほど生地の密度が高くなり、なめらかになるという。しかし太いめん棒でゴロゴロと打った荒っぽいそばも、山家の趣があって、なかなかに捨てがたい。

 
 
Copyright (C) 2001. soba-salon All Rights Reserved.