そば打ちの道具

そば打ちも道具にこだわる。
必ずしも高価なものは必要ないが、体の一部と化すくらい使い込むには、手になじみやすい道具が求められる。道具は意のままに使いこなそうと思ってはいけない。基本はあくまでも習うより慣れろだ。

 

 

【木鉢】

木地は木製、樹脂製、木乾製(木材を粉末状にして固めたもの)とさまざまで、塗りも本漆、ふき漆と多種多様。
【めん棒、のし台】

めん棒は細いほど生地の表面をなめらかにする。 のし台の材質はヒノキ、サワラなど。折畳み式もある。
【小間板(取っ手つき)】

これは取っ手のついたタイプ。素人向けの多くは地板がキリで、立ち上がりがカエデかマカバ。
【溜めざる】

ゆで、洗い終えたそばを置き、水きれをよくするために使う。ヤナギ、タケ、ステンレス製のものがある。
【そば切り包丁】

主に片刃だが、両刃もある。材質はステンレス製から鋼製まで。画像は柄に白鮫の皮を巻いた高級品。
【生舟】

生そばを入れて保管するための蓋つきの木箱。材質はサワラやスギが一般的だが、キリ材が最適とされている。

【切り板】

めんを切るためのまな板。高級品にはヒノキの柾目板や寄せ木細工も。(初心者は家庭用まな板でじゅうぶん。)
【ふるい】

木鉢の前に粉の粒子をそろえたり、異物を取り除く。

 

木鉢といってもさまざまな材質のものがある。普及品なら樹脂製や木乾(木材を粉末状にして固めたもの。ずっしりした質感が特徴)、さらに外材のマホガニーをくりぬいたものなどがある。高級品といえば昔からトチが一番とされ、チョウナや斧でくりぬき彫り上げた手作りのものから、ロクロ挽きして作られるものまである。

地方の農家などでは木地のまま使用するケースが多いが、汚れやかびを防ぐには漆や柿渋を塗ったほうがいい。昔は白木のままで買い込み、自ら漆や柿渋を塗る農家が多かったと聞いている。しかし木地のままの、表面に凹凸の彫り目のついた木鉢のほうが、抵抗感のある分だけくくりやすいという声も聞く。一概にどちらがいいとはいえないのだ。

木鉢は地方によって呼び名が異なり、江戸では「きばち」、京では「ひきはち」、越後では「ふくばち」などと呼ばれた。また、一般的に「こねばち」とか「しとねばち」とも呼ばれた。木鉢は主に木製だが、陶製のものを使っている地方もある。また俗諺に、姑が嫁に実権を譲り渡すことを「木鉢をまわす」とある。

 
 
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